忘れていた

そういえば忘れていた感覚がある。


家にいる時間が増えたけれど、仕事はそれに左右されないので忙しくしていた。


今思えば春先は、ステイホームハイだった気がする。


料理については、結構やっていた。

というかそこに逃げ道を探していた。


どこも同じような報道を見ても疲れるだけだったし、

手を動かして食材を触っていた方が癒されるみたいな感じがあった。

買い物はスーパーが密になっているので行きたくなかった。

ネットスーパーも混雑していた。


夏になって、お店が再開し、外に出られるようになってからは

前ほどではなくなったが、外に癒しを求めた。

夏は暑すぎていつも料理できない。


秋になり、食欲も出てきたから料理やりたい欲も湧いてくると思ったのだけど、

なんだか忙しくしていて定番ばかり作っていた。


この前、アヒージョにしてみようということで

はじめて冷凍のむき海老を買ってみた。


アヒージョにして美味しかったので、パッケージに書いてあるピラフにもしてみたいなと思った。


数日後、寒い日にシチューを作ることにした。

シチューに白いご飯というのは微妙だといつも思うのだけど、代替案が思い浮かばず、納豆ご飯にして食べていた。


ああそうだ。冷凍のむき海老がある。

これはピラフの出番なのではないか。


ピラフというかガーリックライスにした。

ほとんどは黒瀬のスパイスのおかげで美味しくなった。


夫はたまに出社する。

出社する時は、私は先に夕食を食べてしまう。


この日は、特別に夫が帰ってきてからガーリックライスを作った。


案の定、会社から帰ってきた夫はお腹をすかせていた。


好物のシチューとガーリックライスをうまいうまいと食べている姿を見て、


あ、この感じ忘れていたと思った。